あっ!割っちゃった!大事にしていたんだけどなこのカップ。誕生日に買ってもらって何年も使っていたので、ここにあるのが当たり前って感じだったのに、割っちゃった!ってことありますよね。
そんな時、どうしていますか。
捨てちゃいますか?割れちゃったけど記念に取っておきますか?
割れちゃったけど取っておいても使うことは出来ませんよね。
じゃあ捨てるしかないか。いやいや、捨てる前に金継ぎという方法があるのです。
金継ぎって何?
欠けたり、ひびが入ったり、割れたりした器を漆で継いで、金や銀でお化粧して治すことで生まれ変わる技法を通称して「金継ぎ」といいます。
金継ぎする器って高価なものでしょう?と思われがちですが、そんなことはありません。
好きな器、使っていて気持ち良い器、ついつい使ってしまう器、大切な人からいただいた器、永く一緒に過ごした器、そんな器は他の器に変えることは難しいものになっているはずです。
「ちょっと手が滑ってしまって」その時の後悔はあなたにも覚えがあるはずです。
そんな欠けた、ひびが入った、割れた器を丁寧に治してまた使うと治した跡が景色となって新しい表情を見せてくれます。
それが金継ぎです。
金継ぎの方法
私たちは古くから今に至るまで漆を使って器を治してきました。
材料は自然由来の漆、米、砥の粉などがほとんどです。器ももともと土から作られていますので、その治しに自然の素材を使うのは普通のことだと思います。
最近はもっと手軽に金継ぎを楽しみたいという人が増えてきて、新うるしを使う人も増えてきました。特殊な道具を必要としないので、初心者でも取り組みやすく出来るようになってきました。
本漆金継ぎ、簡易金継ぎいろいろありますが、用途に合わせて使い分けることをお勧めします。
金継ぎって難しそう
最初は難しいと感じるかもしれません。
まっすぐ線をひくことがいかに難しいか知ることになるでしょう。でも、線が曲がっても線がいびつでも、太くなっても、そこには治すために一生懸命に取り組んだあなたがいるのです。
その器を見るたびに、あの時のあなたの頑張りを思い出すことが出来るのです。
それって素敵なことだと思いませんか。
金継ぎとは生まれ変わること
大好きな器が、欠けて、ひびが入って、割れてしまっても金や銀でお化粧して新たに生まれ変わることが出来ます。
それに気づいたとき、本当に自分が大切にしているものに囲まれていることが幸せなことなのかわかるでしょう。