女子会での楽しいおしゃべりが始まりました。
「〇〇さんっていつもきれいよね。化粧品は何を使っているの?」といった美容の話。
「〇〇さんって学生時代から全然プロポーションが変わってないわよね。維持する秘訣は何?」といった健康の話。
「私の会社に出向してきた〇〇さんってハンサムなのに気さくでちょっと気になってるんだよね、どうしてバツイチなのかも含めて。といった恋愛の話。
「うちの子どもに、ゲームをする時間を決めなさいって言ったら、『ママも携帯さわってる時間を決めたら?』って言われたわぁ。ホントに生意気になってきた。」といった子どもの話。
極めつけは、「うちのダンナは・・・。」「会社の上司にね・・・。」「ママ友に、こんなこと言われたのよ・・・。」といった悪口。
どうして悪口は盛り上がるのでしょうか。
悪口は他の話題と毛色が違うようです。
そもそも悪口は、正面からその人に向かって言うことではありませんん。
自分を正当化しつつ、相手を不当化することを言います。
自分の身の安全は確保しておきながら、自分が決めた自分の正論を振りかざし、相手に攻め込みます。相手を批判し、無価値化して、すっきりしたいだけの行為です。
分かっているのです。悪口ほど生産性がなく、時間の無駄をしていることを世の女性たちは理解しているのです。
けれど、自分の存在価値を周りに知らしめるためには、安易に行ってしまう行為です。
例えば、会社で上司から認められた女性がいるとします。
その女性は、男性から認められてしまった時点で、悪口の対象になってしまうのです。
「えー!あの人が選ばれるなんて以外だわ。上司の〇〇さんにどうやって取り入ったのかしら。」
「みんなもそう思うでしょう~~。」
「みんなもそう思うでしょう~~。」が曲者なのです。
みんなを仲間にしたいのです。自分一人になりたくないのです。
仲間意識を募らせて、自分たちの考えを正当化して、上司に選ばれた女性が間違っているんだという、ひねくれた考えで自分を納得させます。
これではあなたは全くダメな、悪口の大好きな女性とレッテルを貼られ、本当はそんなことには気づいているので、傷ついてしまいます。
上司に選ばれた女性があなたに何かしたわけではないのです。
あなたが選ばれなかったことに勝手に傷ついているだけなのです。
傷ついていることを認めたく無いから、悪口を言って発散しているのです。
ダメな方法ですよ。
「あなたは誰にも傷つけられていません。」
そこにあるのは、「選ばれたのはあの女性だ。」という事実だけです。
勝手に自分で作りだした傷ついた私を手放して、悪口大会から抜けましょう。
他の話題なら、良いけれど、悪口大会になったらあなたはどうしますか。
他の話題にすり替えることができるパワーがあなたにあるのであれば、他の話題にしていきましょう。
そうしていくうちに、あなたといるときには悪口はNGなんだわという空気になるはずです。
そもそも悪口を言ってしまう人の心の中はどうなっているのでしょうか。
楽しい女子会を悪口大会に変えてしまうパワーはいったいどこからやってくるのでしょうか。
悪口を好んでいう人は、相手を見るときの視点が違います。
相手のネガティブな部分ばかりを掘り起こし、自分の妄想をエッセンスに加えたりします。
例えば、「あの人は英語が話せる。」という事実があるとします。
「あの人は英語だけは得意みたい。」
「あの人の英語は遊びで覚えた英語だから、ビジネスでは使えないみたいよ。」
「あの人は日本語でいいときも、カッコつけて英語を使うのよ。」
などと、ネガティブを探し出し、妄想エッセンスであの人の英語力を酷いものにして、満足しているのです。
それから、「〇〇さんが言ってたんだけど。」「〇〇さんからの情報だけど。」と発信者を自分自身にしない傾向があります。
どう感じましたか。あなたにも思い当たるところがありましたか。
誰しも、妬みややっかみは多少持っています。
悪口を聞いた本人は、あなたから離れていってしまいます。
自分を守るためにあちこちの人の悪口を言っていたら、周りに誰も寄り付かなくなります。
人生悪口を言っているだけで、孤独に終わってしまいます。
悪口を言っている人は、とってもたくさん不安を抱えている人なのです。
「どうして私が選ばれなかったのだろう。」「私はきっとあの人より劣っているんだわ。」
「あの人はどうして周りの人から好かれるんだろう。」「私には本当の友人がいない。」等々。
心の中は不安でパンパンなのです。
その事実を認めたく無いから、相手をネガティブに見ることで何とか自分を維持しているのです。
もうやめましょう。
正当な自己肯定感を持ちましょう。そのためには、自分の不満、怒り、不安を認めましょう。
「私、あの人のことうらやましかったんだよね。」「私が選ばれたかったんだ。」「私も頑張ってみたんだけど。」という素直な心の声に耳を傾けて、自分で自分に「よく頑張ったね。」と言ってあげましょう。
あなたは誰とも比較しなくても良いのです。
あなたは、あなたなのです。
本来の輝くあなたの周りにはいつもたくさんの人がいるはずです。
せっかくの女子会ですから、楽しい話で盛り上がりましょう。